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婦人科腹腔鏡下・子宮鏡下手術

腹腔鏡下・子宮鏡下手術について

腹腔鏡下手術とは

腹腔鏡下手術

腹腔鏡下手術とは、内視鏡(小さなカメラ)を体内に入れ観察しながら行う手術のことをいいます。お腹に数か所穴を開け、内視鏡、手術器具を挿入します。腹腔内をテレビモニターで観察しながら、専用の器具で臓器を切ったり剥離したり、縫合したりする手術方法です。視野を確保するために腹腔内に炭酸ガスを送り、お腹を膨らませた状態で手術を行います。
近年では、多くの科で適用されている手術で、当院では下記の疾患に対して腹腔鏡下手術を行っています。

腹腔鏡下手術対象疾患

【婦人科】子宮筋腫・ 骨盤臓器脱・卵巣腫瘍・子宮内膜症・異所性妊娠 等
【外 科】虫垂炎・ヘルニア

腹腔鏡下でおなかにあける穴の位置(代表的な2例)
腹腔鏡下手術1
腹腔鏡下手術2

子宮鏡下手術とは

子宮鏡下手術

子宮鏡下手術とは、細い内視鏡(子宮鏡)を膣から挿入して、モニターを見ながら子宮の内部にある病変を取り除く手術です。お腹に穴を開けないため、婦人科疾患の内視鏡手術の中で最も体への負担が少ない手術となります。

子宮鏡下手術対象疾患

子宮内膜ポリープ・子宮粘膜下筋腫
子宮奇形・子宮腔内癒着症 など

子宮腔内の病変は、不妊症や不育症の原因となることもあります。

腹腔鏡下・子宮鏡下手術のメリット

腹腔鏡下手術

腹腔鏡下・子宮鏡下手術の最大のメリットは、お腹を大きく切らないため術後の回復が早いという点にあります。

  • 術後の痛みが少ない
  • 術後の癒着などの合併症が少ない
  • 入院期間が短く、短期間での社会復帰が可能

※大きさや疾患によっては適応外となる可能性もあります。

産婦人科の年間手術実績と術式

婦人科疾患と当院で行っている腹腔鏡下・子宮鏡下手術

疾患名、術式をクリックすると下の説明に画面が飛びます

婦人科疾患

子宮筋腫

子宮筋腫とは、子宮を構成している平滑筋という筋肉組織由来の良性腫瘍で、30歳以上の女性の20~30%にみられる疾患です。


子宮内膜症

子宮内膜症とは、子宮内膜またはそれに似た組織が何らかの原因で、本来あるべき子宮の内側以外の場所で発生し、発育する疾患です。

20~30代の女性で発生することが多く、そのピークは30~34歳にあるといわれています。

子宮内膜症は痛みだけでなく、不妊症や卵巣がんのリスクも高くなります。


卵巣腫瘍

卵巣腫瘍とは、卵巣にできた腫瘍の総称です。

良性のものから悪性のものまで様々な種類があり、そのほとんどは無症状のまま経過します。

《よくみられる良性腫瘍の種類》
  • のう胞腺腫:液体や脂肪がたまってできたもの
  • 卵巣奇形腫:歯や毛髪、脂肪などの組織がたまってできたもの
  • チョコレートのう胞:子宮内膜症が卵巣内に発生してできたもの

骨盤臓器脱

骨盤臓器脱とは、骨盤内にある臓器(子宮、膀胱、直腸など)を支える筋肉や靱帯がゆるむことによって、骨盤内にある臓器が膣から下がってきてしまう疾患です。
これは、女性特有の疾患で出産や加齢などが影響しています。
一度下がってしまった臓器が自然に戻ることは少なく、徐々に進行していきます。

術式の説明

腹腔鏡下膣式子宮全摘術

子宮をまるごと取り除く方法

腹腔鏡下子宮筋腫摘出(核出)術

筋腫の部分のみを取り除く方法

子宮附属器腫瘍摘出術(腹腔鏡下)

病巣のみを取り除き、子宮や卵巣、卵管などの正常な組織を温存する方法

腹腔鏡下子宮内膜症病巣除去術

子宮内膜症の病巣のみを焼いたり取り除いたりする方法

子宮附属器摘出術(腹腔鏡下)

病巣のある卵巣と卵管をまるごと取り除く方法

腹腔鏡下仙骨膣固定術(LSC)

仙骨膣固定術は、子宮または子宮摘出後の膣断端をメッシュで吊り上げ、仙骨前面の靭帯に固定する方法です。日常生活で動きやすくなり、患者さんのQOL=Quality of life(生活の質)向上が期待できる新しい術式です。

  • 4、5か所を小さく切開して手術器械を入れる孔を作る。
  • 腹腔鏡で子宮体部を切断。青色の部分にメッシュを挿入し、縫合固定、至急、膣を仙骨部に吊り上げる。

よくある質問

腹腔鏡下手術について 産婦人科編

Q1 穂高病院では何割くらいの手術が腹腔鏡下手術に切り替わっていますか?
A1 産婦人科領域の疾患の手術では、9割がこの腹腔鏡下手術に切り替わっています。また当院の外科ではヘルニアや虫垂炎への適応があります。

Q2 他院からの紹介も受け入れ可能でしょうか?
A2 もちろん可能です。当院の半分以上はご紹介の患者さんです。腹腔鏡下手術の初診時は時間がかかるため、あらかじめ外来受診の予約をお取りの上、受診ください。

Q3 悪性腫瘍も腹腔鏡下で手術可能ですか?
A3 悪性腫瘍が疑われた場合は、信州大学病院へ紹介させていただきます。

Q4 子宮内膜症で悩んでいます。腹腔鏡でどのような手術をするのでしょうか?
A4 卵巣の腫れている部分だけを摘出し、癒着している部分があれば剥離します。
そうすることで、症状が改善します。

Q5 術後はどのくらいで仕事に復帰できますか?
A5 特殊な状況でない限り、自宅安静をこちらから指示することはありません。ただし、痛みが残ったり体力が衰えたりすることがあるため、仕事内容によりますが、術後1週間~10日程度は自宅療養ができた方がよいと思います。診断書が必要な場合、別途ご相談ください。

Q6 術後は痛いですか?
A6 開腹手術と比較すると圧倒的に痛みは少ないと思いますが、多少はあります。背中から痛み止めの薬を持続的に投与する麻酔を術後2-3日留置します。その後は内服で痛み止めを使用してください。

Q7 術後の生活で制限はありますか?
A7 子宮全摘の場合は膣を縫合するため、性交渉は術後3ヶ月は避けてください。出血がある場合は、入浴は避けてください(シャワー浴は可能です)。他は特に日常生活に制限はありません。飲酒もできます。

Q8 術後にホルモンバランスが崩れることはありますか?
A8 女性ホルモンは卵巣から分泌されているため、卵巣を温存した場合は卵巣機能が低下することはありません。ただし子宮全摘出の場合には、月経はなくなります。

Q9 通院期間はどのくらいですか?また手術前後でどのような検査をしますか?
A9 <術前>
  内診や超音波検査、MRIを撮影し、治療方針を決定します。
  手術が決まった場合には、術前検査(血液検査、尿検査、レントゲン検査、心電図)を行います。
  ※検査で異常があれば関連科を受診して頂きます。
  ↓
  術前にホルモン剤を内服することがあります(手術前日まで3~5か月程度内服します)。
  ↓
  手術2~4週間前に、担当医から手術の詳細な説明があります。
  ※手術説明は基本的にご家族に同席して頂きます。
  <術後>
  術後2週間経過したところで、術後診察と病理結果説明があります。
  ↓
  3~6か月後に術後検診があります。
  その後は経過に応じて対応します。問題がなければ終診となることもあります。

Q10 費用はどのくらいになりますか?
A10 高額療養費制度の適応になりますので、入院費全体で12~20万円の負担になります。