産婦人科 不妊治療
一般不妊治療
タイミング法
排卵期に超音波検査を行い、卵胞の発育状況を確認することで、妊娠しやすい時期を判断します。
排卵誘発法
排卵がうまくいかない方や、排卵までの期間がバラバラだったりする方は、月経期に排卵誘発剤を内服する排卵誘発法にステップアップします。月経期に排卵誘発剤を内服した上で、タイミング法と同様に排卵期の卵胞発育を確認し、妊娠しやすい日を判断します。
人工授精(AIH)
1.どんな治療?
人工授精(正式名:配偶子間人工授精)とは、体外に排出された精子を採取し、運動性の高い精子を濃縮させた精液を子宮内に直接注入する治療です。日本では、1940年代から行われており、女性の体内で受精させる自然に近い不妊治療です。一般的に、妊娠率は5~10%と言われています。また、この治療による胎児への影響は全くありません。

2.適応は?
- 精液検査で、所見が悪かった方
- 性交障害のある方
- 原因不明の不妊症で、自然妊娠やタイミング法では妊娠が成立しない方
※排卵障害など女性にも不妊の原因がある場合、人工授精は奏功しない場合が多いです。
3.保険適応になる?
2022年4月から人工授精は保険診療が適応となりました。人工授精に年齢制限や回数制限はありません。ただし、自費診療にて不妊治療中の方は、保険診療ができません。(自費診療と保険診療の混合診療は日本では認められていません。)
費用は5,460円(3割負担の場合)となります。
4.事実婚の場合でも治療ができる?
事実婚の場合も、保険診療の人工授精を受けることはできます。ただし、法律婚の夫婦と異なり、以下の条件すべてを満たす必要があります。
- 同一世帯である
- 互いに配偶者がいない
- 治療によって出生した児を認知する意向がある
※パートナー二人分、2通の戸籍謄本の提出が必要となります。(法律婚のご夫婦は1通)
5.凍結精子やドナー精子は使用できる?
当院では凍結精子やドナー精子の取り扱いは行っておりません。予めご了承ください。
6.人工授精でも妊娠が成立しない場合は?
次の治療は体外受精(精子、卵子ともに採取し、体外で受精させ、受精卵を子宮内に注入する治療)となります。人工授精で妊娠した方の80~90%は、3~4回の治療で妊娠しています。それ以上行っても妊娠が成立しない方は、体外受精まで行わないと妊娠ができない可能性が考えられます。